金属のかけがねを意味する“かすがい”には、「お酒や食事のまわりに人が集まり、文化が醸成されていく、そのための媒介になろう」という想いが込められています。
東京・国立の地で、やかんやなべなどの暮らしの道具を作る鋳物士であった関家が酒屋を開いたのは、1910(明治43)年のことでした。
1926(大正15)年の国立駅の開通とともに駅前に酒屋を移してからも、常に国立のまちを想い、その営みや景観を支え続けてきた歴史を持っています。
日本の酒文化、食文化を盛り立てることが酒屋の使命だと捉え、酒屋を生業とする中で築いていった全国各地の作り手への尊敬の念から、ともに未来の文化を築いていくために、2020(令和2)年、日本で花開きはじめているクラフトビールの醸造を、翌年の2021(令和3)年、酒屋のレストラン「麦酒堂かすがい」をはじめました。
国立は、春は梅や桜、夏は新緑、秋はイチョウ並木、冬はイルミネーションが彩る、美しい小さなまちです。このまちで食と酒造りを営みながら、皆さまとともに文化を醸す“かすがい”となっていきます。